本研究室は、山岳災害時における通信インフラの確保を目的とし、富士山周辺地域にてドローンを用いた電波伝搬測定を実施しました。
上空の通信品質を3次元ヒートマップ化し、映像伝送の安定性を確認しました。
富士山における噴火や土砂災害などの発生時、迅速な状況把握や避難者探索においてドローンの活用が期待されています。本調査では、地上インフラが制限される山岳環境において、リアルタイムの映像共有や救助支援を支える安定的な通信環境を構築するための、上空の電波伝搬データを収集しました。
測定手法と技術的プロセス
今回の調査では、以下のステップに従い、精密な電波伝搬データの取得と解析を行いました。
1. 測定ルートの設計と端末搭載
山梨県富士山科学研究所周辺のフィールドにおいて、飛行ルートを設計しました。ドローン機体にはローカル5G対応の測定端末を搭載し、高密度なデータサンプリングが可能な体制を構築しました。
2. 空中における多層的な伝搬測定
ドローンを所定の経路に沿って自律飛行させ、異なる高度レイヤーごとに空中の電波強度および品質を順次測定しました。
3. 3Dヒートマップによる可視化と評価
収集したデータに基づき、経緯度・高度の3次元空間における電波強度の3Dヒートマップを描画しました。解析の結果、対象エリアの空中において通信および映像伝送が途切れることなく維持されることを確認し、災害時運用における有効性を検証しました。

