Abstract:

我々は Mobile/Multi-Access Edge Computing (MEC) を用いて協調運転を実現するために, クラウドのような車両遠方に配置され広範囲から車両のセンサー情報を収集可能な Upper Edge Server(UpES) と基地局のような車両近くに配置され低遅延な処理が可能な Lower Edge Server (LoES) が連携して遠隔車両制御を行うインフラ型車両制御システムを提案している.しかし, 提案したインフラ型車用制御システムは遠隔車両制御が前提であり, 車両自らが自動運転を行う自律制御を考慮できていない. 遠隔制御システムはバーストパケットロスのような通信遮断が発生すると, 制御を実現できないため, 自律制御は協調運転実現には必須の技術である. 本論文ではインフラ型車両制御システムと自律制御の連携を提案し, 通信遮断が発生するような非常時には遠隔制御から自律制御への切り換えを行う. シミュレーションによる評価を行い, 協調運転システムを実現するには, 多層エッジサーバを連携させた遠隔制御が必要であることを示す.

佐々木健吾, 牧戸知史, 中尾彰宏. “[奨励講演]協調運転実現のための多層エッジサーバによる車両制御システム ~ 遠隔車両制御と自律制御の連携 ~”. 信学技報, vol. 118, no. 124, NS2018-71, pp. 161-166, 2018年7月. copyright©2018 IEICE